みなさまごきげんよう。
こんな人のための記事です。
事実として、社労士は平均年収以上の水準であり、更に高収入を目指すこともできる資格です。
この記事では多くの人が気になる3つのことを詳しく解説します。
- 社労士の平均的な年収はどれぐらいか
- 社労士の年収が人によって変動する要因
- 社労士として年収を増やす具体的な方法
筆者は現役社労士として大企業に10年以上、継続勤務中です。更に5年間の受験講師の経験もあるので、社労士として実際に働いている仲間が非常に多いです。
社労士の平均年収の実態
社労士の年収は、働き方や経験・キャリアによって大きく個人差があります。
とは言え、まずは客観的なデータを中心に確認していきましょう。
社労士の年収の全国平均
全国平均で社労士の年収は約500〜600万円です。
この金額は、あくまでも平均値であり、経験や地域等によって当然に異なります。
その他にも厚生労働省は給与の平均として、
- 賃金構造基本統計調査
- 民間給与実態統計調査
などを示していますが、社労士の明確な記載はありません。
参考になるのは以下の表のじゃ(^^)
見ての通り500万円~600万円の割合が一番高くなっています。男性・女性は問わず、人事労務分野に関する専門職として、全体の平均年収よりは上回っているケースが多いです。
勤務社労士と開業社労士の年収の違い
一番の違いとして、開業社労士と勤務社労士は、大きく異なる特徴があります。
名称 | 働き方 | 安定性 | 年収の上限 |
勤務社労士 | 一般企業や社労士事務所で働く(サラリーマン) | 安定している | 給与収入なので上限はある |
開業社労士 | 独立開業して自らの事務所を立ち上げ働く(事業主) | 業績による | 実力次第で高年収が狙える |
更に詳しい年収の特徴は以下の通りじゃ(^^)
- 勤務社労士の年収
- 会社の規模や経験年数によって年収が異なり、キャリアを積むほど上がる傾向にあります。収入を増やす機会は、昇給や昇進が主であり、勤務時間や休日は一定で、平均年収は500万円~600万円と安定しています。
- 開業社労士の年収
- クライアント(企業や個人など)との顧問契約やスポット的な仕事に対応することで報酬を貰います。強みを作って信頼を積み重ねることで成功すれば実質的な収入の上限はなく、年収1,000万円以上の人も多くいます。
社労士が必要とされる理由
筆者は今もこれからも、社労士は専門家として必要とされ続けると思っています。
社労士の実務を通じて、そのように感じる理由が3つあります。
- 法律の言い回しがわかりにくい
- 法改正などで情報がよく変わる
- 「ヒト」に関する深い相談を受ける
一般の人には理解が難しい内容も多いです。でも知らないことで、会社や組織にとって損失になってしまう可能性があるからこそ、社労士が必要とされるんですね。
社労士は「派手に一発逆転!」みたいな仕事ではありません。それでも受験生時代も合格後も、コツコツと勉強することで大きく役に立てて、やりがいをもてる仕事です。
勤務社労士の年収を左右する要因
勤務社労士の年収が決まるのは、主に3つ要因が影響します。
- 年齢・経験年数
- 地域や勤務地
- 仕事内容
収入を向上させる要因を把握し、対応できることが年収アップの鍵となります。
年齢・経験年数
社労士の年収は次の理由から、年齢と経験年数によって変わる傾向にあります。
- 日本は未だに年功序列の会社が多いから
- 長く経験することでスキルが高まるから
若手の社労士は経験が少ないため、一般的に年収が低めです。逆に経験年数は長くなり実務経験を積むことで年収は徐々に上昇します。
近年は経験を積み専門性を高めた後に、転職をして一定の年収アップを目指す人も増えてきています。
地域や勤務地
社労士の年収は地域や勤務する会社によって大きく影響します。
- (高い)大都市圏 > 地方都市や田舎
- (高い)大企業 > 小規模の会社
例えば、東京や大阪などは年収が高い傾向にあり、地方都市や田舎では年収が低くなる傾向にあります。
また、勤務社労士は勤務する会社の給与体系に準じて給与が決まることがほとんどです。
社労士は「ヒト」の専門家だからこそ、結果として人の集まる地域や組織の方が経済状況が良く年収も高くなる傾向にあります。
仕事内容
勤務社労士としてどんな仕事を担当するかは、年収に直結します。
具体的な事実として、例えば以下のような相談業務を担当する人は収入は高くなる傾向にあります。
- 人事労務管理等に関する相談
- 就業規則の作成や見直し
- 各種ハラスメントに関する相談
- 人事制度構築
- 働き方改革に対応するための業務
社労士の知識をベースに個別に相談に乗る仕事じゃ(^^)
自分がどこで働くかによって、
- 企業の人事部 → 自社の社員や会社のために
- 社労士事務所 → クライアント(お客さん)のために
誰に向けて仕事を行うかは変わってきますが、内容はほぼ同じになります。
このような相談業務を社労士法では「3号業務」と定められています。社労士の資格がなくても行うことができる業務ですが、社労士としの知識があるからこそ、高い価値を提供できる仕事になります。
開業社労士が年収を増やす方法
開業社労士の年収は、専門性とそれを上手くアピールできるかによって大きく変わります。
- 専門性を高める
- 営業活動を怠らない
- 人脈を広げる
それでは開業社労士として年収を増やすための具体的な方法を解説していきます。
専門性を高める
社労士として避けることができないのは専門性を高めることです。
理想は「~の分野といえば〇〇さん」ぐらいになることです。なぜなら社労士は「ヒト」に関する相談を受けるので、相手も真剣そのものだからです。専門性が高くて、信頼できる社労士が求められるんですね。
社労士が専門性は高めるには、
- 法改正の情報はきちんと収集する
- チャンスがあれば実務経験を積む
- 同業者と交流して情報を交換する
などを意識的に取り入れる必要があります。
専門性と言えば、特定の業種や業界などニッチな分野に特化することも非常に効果的です。
例えば筆者の場合は、新卒以来ずっと医療・福祉業界で働いており、かつ社労士歴は10年以上です。このように自分の過去も含めた職歴や経験は全て活かせるのも社労士の良いところです。
営業活動を怠らない
国家資格を保有している専門職であっても、認知度を広げる営業は大切です。
但し、社労士の営業は飛び込みなどではなく、以下の方法が考えられます。
- WEBやSNSを活用する
- セミナーを開催してみる
- 交流会などリアルに人と会う
これらの営業で大切になるのは、
- 自分の強みを発信・アピールできるように日頃から準備をしつつ、
- それを単発ではなく、定期的に発信することを継続する
といった地道な作業です。
ウェブサイトやブログを運営したり、セミナーや研修会の開催を通じて社労士としてのブランディングを強化して、まずは個別相談に繋げることを目標としてみましょう。
その他、地方で開業する社労士の場合は、地元のネットワークを活かした戦略が成功の鍵になる可能性もあります。
とにかく結果が出なくても、すぐにあきらめないことが大切じゃ(^^)
人脈を広げる
人脈を広げることは、社労士としての事業の成長に直結するので非常に重要です。
具体的に大切にすべき3つの人脈について、それぞれ説明します。
- 同業者の人脈
- 開業当初は不安もあるので、信頼できる同業者はあらゆる面で心強い存在になります。また、お互いの仕事の事例や情報を共有することで、社労士としての専門性を深めることができます。
- 隣接する士業の人脈
- 隣接する士業とは、税理士や行政書士などを指します。クライアントの悩みは多様だからこそ、他の専門家に繋げることも大切です。また、専門分野が違うからこそ、逆にお仕事を紹介してもらえる可能性も大いにあり得ます。
- 経営者や人事担当者の人脈
- 開業社労士として、実際に関わるのが経営者や人事担当者です。この人たちからの評判が良ければ、新たな仕事をもってきてくれます。そして一緒に仕事をする過程で、社労士としても成長することができます。
人脈づくりは、イベントやセミナー、またSNSなどを活用して、自ら積極的に行動しましょう。その際に、相手にも繋がりたいと思われるようにこちらも社労士として学び続けることは必須です。
社労士になるためのステップ
それなりの年収を手にできて、たくさんの可能性を秘めた社労士は目指す価値は十分にある資格です。
ここからは社労士になるためのステップを紹介していくぞ(^^)
社労士試験について
社労士試験は国家資格として、年に1回、毎年8月の第4日曜日に実施されます。
合格率はこの数年、およそ5%~8%で推移しています。
【社労士試験の概要】
時間帯 | 問題形式 | 科目数 | 問題数 | 試験時間 |
午前 | 選択式 | 8科目 | 40問 | 80分 |
午後 | 択一式 | 7科目 | 70問 | 210分 |
社労士は人事労務の専門家として、労働法(労働基準法など)や社会保険(健康保険法・厚生年金保険法)に精通した非常にニーズの高い資格として認知されています。
おすすめの勉強方法
社労士試験に合格するためには、計画的にしっかりと時間を使って勉強することが不可欠です。
これから挑戦する人は3つの理由でスクール利用をおすすめします。
- 教材のクオリティーが高く理解しやすい
- 試験のテクニックを教えてもらえて効率的
- 勉強仲間がいてモチベーションが維持できる
勉強に関する詳しいことは下記の記事をご参考に(^^)
» 社労士試験は難しすぎ?実際の難易度と勉強方法のポイントを解説します!
»【1,000時間以上?】社労士試験合格に必要な勉強時間とすべきことを完全解説!
合格率は一桁で難関資格と言われるのは事実です。でも覚悟を決めて正しく勉強することで、誰しもが必ず合格できる試験ですよ。
» 【コスパ抜群!社労士おすすめ通信講座】講師歴5年の現役社労士が紹介します
資格取得後の流れ
社労士試験に合格したら、いよいよ社労士名簿への登録手続きを行います。
登録には社労士試験に合格していることに加えて、❶か❷のいずれかが必要になります。
❶2年以上の労働社会保険諸法令に関する実務経験
❷社労士連合会が実施する事務指定講習の修了
原則は2年以上の実務経験ですが、経験がない場合は事務指定講習を受講します。
試験合格に加えて、一定の実務能力があって初めて「社労士」を名乗れます。ここからは、仕事の魅力を感じながらキャリアを積み重ねて年収アップも目指していきたいですね。
まとめ:社労士は高年収も期待できる
社労士の平均年収は、平均して〇〇と言われます。
そして、高年収の社労士が求められることは以下の3つです。
- 専門性を高める努力を継続する
- 最新の情報は常にアップデートする
- 相談や紹介できる人脈を作っておく
また、最近はAI・人工知能が話題で電子化の流れは加速しています。そのような新しいことは当然に勉強して、取り入れていく必要があります。
一方で社労士は、感情をもった「ヒト」と関わる仕事です。その企業やまたは個人の意思決定の支援を行うのが仕事だからこそ、時代が変わっても無くなることはありません。
難関試験と言われますが、社労士はやりがいが大きく、柔軟な働き方ができる仕事です。
チャレンジする価値が大きい資格試験じゃ(^^)
それではまたっ。