みなさまごきげんよう。
こんな疑問をもっている人のための記事です。
筆者にとって社労士は、人生を変えてくれるほど大きな意味のあったと言い切れる資格です。
この記事を読むと、社労士は「意味がない」と言われる理由と、社労士業界の現状や本当の価値などの事実がわかります。
社労士が「意味ない」と言われる5つの理由
社労士資格は「意味ない」と言われるのは主に5つの理由があります。
- 認知度が低い
- ネットで誰でも情報を検索できる
- 将来AIに仕事を奪われる
- 合格しただけでは安泰ではない
- 独立開業はリスクが高い
まずはその理由と実態について深堀していきます。
認知度が低い
社労士の難易度の高さを考えると、認知度が低い傾向にあります。
社労士と関わることが多いのは、
- 企業の経営者
- 人事担当者
- ハローワークや労基署の職員
などであり、それらの人たちにはそれなりに認知もされています。
但し、社労士は扱う範囲が非常に広く、逆に分かりにくい部分はあります。もっと多くの人に社労士の価値を理解してもらう必要がありますね。
ネットで誰でも情報を検索できる
現代はネットやSNSで簡単に検索できる時代です。
ってな感じで、社労士の専門分野であっても、
- 解釈に迷うこと
- 詳しく調べたいこと
- 意味がわからないこと
など誰もが直ぐに調べることができる時代になっています。
とは言え、社労士は「企業や個人」の重要な意思決定に関わる専門家です。次のAIにも関連しますが、深い悩みはやはり社労士に相談してもらえる機会が多いのも事実です。
将来AIに仕事を奪われる
社労士の仕事は社会保険の手続きを始め、実際に電子化されているものが増えています。
これからも時代の流れとして、
- 単純な事務処理作業
- 定例のルーティンワーク
などAIに置き換わる可能性は否定できません。
- 感情をもったヒトを相手にする仕事だから
- 企業や個人の重要な意思決定の支援を行う仕事だから
”ヒト”には感情があるからこそ、法律をどのように運用するかが社労士には求められます。chat GPTなどAIが進化しても専門性が高い社労士のニーズは非常に大きいです。
まだまだChatGPTにすべての判断を任す人はいないのが実情じゃ(^^)
合格しただけでは安泰ではない
多くの資格と同じく、社労士も合格しただけで安泰とは言えません。
社労士として活躍を続けるには、
- 試験で覚えた知識を維持しつつ
- 法改正に伴って知識をアップデートして
- 実務にも対応できるようにする
などやることは多いです。
但し、筆者は合格後の勉強の方が断然楽しいです。なぜなら学んだことが直ぐに実践的に役に立つからです。
法律の解釈がややこしく、変化が多いからこそ、社労士としての活躍の機会も多くなります。
独立開業はリスクが高い
独立開業は自由な働き方ができる反面、確かにリスクは伴います。
独立開業のリスク
- 軌道にのるまでは収入が不安定
- 独立初期は顧客の獲得に苦労する
- 競合する社労士事務所が多い
とは言え、社労士の開業には特有のメリットもあります。
独立開業のメリット
- 開業時のコストが低い
- 定年がなく長く活躍できる
- 組織に縛られず自由度が高い
社労士としての「商品」は知識と経験、そして人柄です。まずは自宅をオフィス代わりにするなど、小さく始めれることは強みになります。
自由度が高く、得意分野で活躍できるのが社労士じゃ(^^)
社労士は意味ない?基本情報と業界の現状
ここからは社労士に関する仕事や試験の最新情報について、解説していきます。
社労士の業務内容
社労士の業務内容は社労士法により「1号・2号・3号」業務にそれぞれ規定されています。
- 1号業務
- ・労働保険や社会保険の手続き業務
・36協定など届出が義務がある書類の作成、届出 - 2号業務
- ・帳簿書類の作成業務
・具体的には労働者名簿、賃金台帳、就業規則など - 3号業務
- ・1号および2号業務以外の業務
・労務相談や人事に関するコンサルティング業務
このうち、1号業務・2号業務は独占業務として、社労士しか業務を行うことができません。
筆者はIT化が進むに伴って1号業務・2号業務の専門性が更に求められると思っています。なぜなら、IT化やシステム化に伴って、業務が作業化されて多くの人が深く考えなくなるからです。
社労士業界の現状
実は社労士業界は変化が激しいので、専門性の高い社労士が求められていると断言できます。
現状は以下のとおりで、さまざまな課題に直面しています。
- 少子高齢化に伴って働き手が不足している
- 働き方改革以降、頻繁に法改正が行われている
- 給与計算や労務管理などのアウトソーシング化
- IT化やクラウド化により業務の効率化が進んでいる
- SNSの普及と労働コンプライアンス意識の高まり
これらの事実から分かることは、時代に合わせて社労士も変化が必要だということです。法改正された最新の知識はもちろん、世の中の価値観の変化に対応できる社労士が求められています。
筆者は社労士歴10年以上ですが、変化が激しさに相まって社労士の認知度の高まっていると感じます。
これからの社労士のニーズや業界の需要の高まりについて気になる人は、下記の記事をご参照ください。
» 社労士の今後の需要
社労士資格の試験概要
社労士試験は、年に1回行われる国家試験です。具体的には8月下旬の日曜日に試験が行われます。
- 午前:選択式試験(40点満点)
- 午後:択一式試験(70点満点)
合格基準点の目安は7割弱じゃ(^^)
全体の合格基準点に加えて、それぞれの科目ごとにも合格基準が設定されており、苦手をつくることができません。
» 社労士試験の科目
社労士試験を受けるためには受験資格を満たすことが必要です。学歴や実務経験などが要件として定められいます。
» 社労士の受験資格を徹底解説
社労士を目指す場合は専門学校や通信講座などを利用し、効率的に学習することがオススメです。
» 社労士おすすめ通信講座
合格率は一桁と難関試験になりますが、その分価値があり、キャリアアップを目指す方にも適した資格です。
社労士を「意味ある」資格にするために
これからの時代に社労士資格を活かすためには、次の3つは重要なポイントです。
- 専門性を追求して市場価値を高める
- ITを利用し業務を効率化する
- つながり深めて相談できる人を増やす
社労士としての能力を最大限に発揮するための行動を具体的に解説します。
専門性を追求して市場価値を高める
社労士のキャリアにおいて専門性の追求するメリットは主に2つです。
- 経験を積む機会やチャンスが回ってくるから
- 実務で全ての範囲をマスターするのは困難だから
上記は開業社労士・勤務社労士を問わず言えることじゃ(^^)
社労士試験は範囲が広いことが特徴ですが、実務でもその全てをマスターするのは現実的に困難です。
また、「ニッチな領域」や「特定の業界」に特化した社労士は極めて貴重です。なぜなら法改正に迅速に対応し、現場に必要とされる最新の知識を提供できるからです。
自分の「経験がある分野」や「興味のある分野」をみつけて深めることで、社労士の価値がより大きくなりますよ。
ITを活用して業務を効率化する
筆者は、AIの影響は気にしていませんが、最低限のITリテラシーは必須だと思っています。
- 社会保険の手続き→電子申請
- 給与計算→専用ソフトや届出は「eLTAX」など電子化
- その他帳票の管理→Excelやクラウドサーバで管理
開業社労士、勤務社労士に関係なく、事務的業務はほとんどの工程が電子化されています。
手段がアナログから電子化されて生産性は確実に上がっています。但し、重要な事実は、社会保険等の手続きは無くなっていないし、それらの知識は必ず必要ということです。
また、自らの関わる範囲の広さによっては、オンライン会議ツールを使ったコミュニケーションも重要で活躍の場を広げることもできる時代でもあります。
つながり深めて相談できる人を増やす
社労士として活躍する上で、下記3つのつながりはとても心強い存在になります。
- 同じ社労士とのつながり
- 他の士業(税理士など)とのつながり
- 経営者や人事担当者とのつながり
理由としては、次のような社労士の仕事上の特徴があるからです。
- 法律の改正が頻繁に行われるから
- 法律の解釈や運用に迷うことが多いから
- 深い悩みをたくさん相談されるから
これらを実務上で解決するためには、相談できる人の存在は心強いものになります。
社労士は受験生時代の仲間や社労士会など組織があるので、同業者の人脈は作りやすいです。その他、セミナーや研修会への参加、またSNSの活用などで、自然とつながりが増えていきます。
社労士資格のメリット
社労士資格は人事や労務管理の専門家として位置づけられており、それらの分野で活躍する際は非常に役立ちます。
- 企業の人事労務部門で活用できる
- 就職・転職市場で優位に立てる
- これまでの人生経験が「強み」になる
ここからは社労士資格を取得するメリットを具体的に解説していきます。
企業の人事労務部門で活用できる
企業の人事労務部門とって、社労士は貴重かつ重要な存在です。
なぜなら人事労務部門で携わる業務は、社労士との親和性が非常に高いからです。
- 社員の労務管理業務
- 社会保険の各種手続き
- 給与計算や年末調整
- 就業規則の作成や労使協定の届出
- 人事制度や戦略の立案
もちろん、社労士事務所で活躍する場合も同じことが言えます。
複雑な法律を体系的に理解しているのは大きな強みであり信頼になります。受験勉強で学んだことが実務で役立つことも多く、やりがいも大きいです。
就職・転職市場で優位に立てる
人事や労務管理に携わる人の就職や転職市場においては、専門的な知識やスキルは非常に重要です。
なぜなら現在の企業は、時代のトレンドに合わせて対応すべきことが多いからです。
- 社会保険関連や働き方改革などは法改正が多い
- 若手を中心に離職や転職が増えてきている
- ハラスメントを始めコンプライアンスに慎重
社労士の資格は、「人事・労務管理の基礎知識」が証明された国家資格です。専門性が証明されることは、就職や転職で大きなアドバンテージになり得ます。
これまでの人生経験が「強み」になる
社労士が専門とする法律には、必ず”ヒト”が深く関わってきます。
- 労働基準法 → 労働時間や有休に関すること
- 健康保険法 → 病気やケガに関するお金のこと
- 労働一般常識 → 労働者派遣法や障害者雇用法など
法律の解釈だけで済むものではなく、ヒトの気持ちが存在するんですね。
だからこそ人生経験が「強み」になるのじゃ(^^)
「強み」と言われると、思いつかないという人もいますが、自分では当たり前のことでも実は貴重な経験ということも多いです。例えば以下のようなことも「強み」と考えてみましょう。
- 社労士✕「特定の業界で働いていた経験」
- 社労士✕「聞き上手だと言われる」
- 社労士✕「母子家庭で苦労した経験」
筆者の講師時代には、医療事務を10年経験して社労士になった人がいますが、医療業界に強い社労士として大いに活躍しています。
まとめ:社労士は意味ない→価値のある資格です
社労士資格を取得することは、たくさんのメリットがあり人生を変わるほどの影響力があります。
この記事では、社労士として活躍するためにすべき行動として主に3つを挙げました。
- 専門性を深めつつ法改正にも対応する
- ITを味方に付けて業務を効率化する
- 積極的に人脈を深める行動をする
自らの「知識や人柄」が商品なので、その価値を高めることで、やりがいと報酬、そして感謝の言葉をいただけるのが社労士だと筆者は思っています。
社労士試験に合格後は「意味がない」資格ではなく、必ずキャリアを充実させる強力な武器になりますよ。
それではまたっ。